Seasar2、三菱東京UFJで採用

http://journal.mycom.co.jp/news/2006/07/19/341.html


まずはひがさんと開発者の皆さんに心から言わせて頂きます。
「本当におめでとうございます」
勘定系ということではないようですが、銀行、しかも世界有数の大銀行がJ2EE標準仕様と全く関係の無い、オープンソースであるSeasar2Linux上にて採用したというニュースに非常に感激しました。
いまはただ、うらやましい限りです。


J2EEの大型案件ではなかなかできないことだと思います。
私の環境でもオープンソースの採用はリスクばかりが強調されてしまいなかなか実現できません。
リスクには3つ考えられます。
品質とサポートと知財です。


品質に関してはムーブメントをうまく活用したSeasarは未踏プロジェクトなどにより、とても優れた開発者がこぞって有給で開発しています。そこらの小さな社内プロジェクトよりもずっと優れていると思います。


サポートは中心開発者所属会社自らがサポートするので何の問題もないでしょう。
JBossアメリカでアプリケーションサーバのシェア30%を取った事例もあります。これからはOSSのサポートを進んで行う企業は強いと思います。


知財問題はどうリスクを見積もられているのかわかりませんが、マイクロソフトであれ、IBMであれ商業クローズドな製品であろうとサブマリン特許にはいつでも訴えられているわけです。評価できない恐れをことさら強調してオープンソースだけを危険視するのはおかしな話ではないでしょうか。ソフトウェア特許は既に各国見直しが始まり、これからますますOSSの有利さは高まっていくものと思います。


ところで余計なお世話ですが、どうか「動かないコンピュータ」に載らない様に「勝って兜の緒を締めよ」で頑張ってください。
皆さんがこのように頑張ってくださるおかげで、私の環境も徐々にではありながらも変わっていくことと思います。主にお客様からの圧力で(笑


記事を読みますと採用されたのはS2StrutsS2DAOとのことでかなり堅い方法を採用したなと感じました。
記事にも記述されていますように実績を重視してStrutsSQL中心のDAOであるS2DAOを採用されたのであると思います。
これはJSFやHibernate3, EJB3などに比べると大分保守的な決定だと思います。
これだけ堅い方法であれば、特に問題なくカットオーバーされるのではないでしょうか。


記事には書かれていないことに興味津々です。
開発メソドロジーは何なのか。
アジャイルイテレーションは採用されるのか。
設計はオブジェクト指向なのか。
テストは自動化されるのか。
統合テストの方法は。
使用されるJVMのメーカーとバージョン。
アプリケーションサーバはどこなのか。
RDBMSはどこなのか。
ソースコードのバージョン管理はどうするのか。
リリース管理はどうするのか。
ライブラリのバージョン管理はどうするのか。
チャンスがありましたらぜひ講演などで公開してくださいませ。


長くなりましたが、羨望の眼差しで、陰ながら何の役にも立たないけれど応援させていただきます。
開発に関わる全ての人が幸せに運用開始日を迎えることをお祈りいたしております。